トヨタPhoto:Diamond

コロナ禍の収束を待たずに、今度は資源・資材の高騰や円安が企業を揺さぶっている。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年10〜12月度の自動車編だ。

トヨタの苦戦が続く

 自動車の主要5社が発表した2022年10〜12月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯トヨタ(トヨタ自動車)のトヨタ国内販売台数
 10月度:前年同月比134.3%(34.3%増)
 11月度:同94.5%(5.5%減)
 12月度:同87.8%(12.2%減)

◯ホンダ(本田技研工業)の国内自動車販売台数
 10月度:前年同月比106.7%(6.7%増)
 11月度:同108.9%(8.9%増)
 12月度:同106.0%(6.0%増)

◯日産(日産自動車)の国内販売台数
 10月度:前年同月比99.6%(0.4%減)
 11月度:同102.2%(2.2%増)
 12月度:同141.1%(41.1%増)

◯スズキの国内販売台数
 10月度:前年同月比127.9%(27.9%増)
 11月度:同115.7%(15.7%増)
 12月度:同111.7%(11.7%増)

◯マツダの国内販売台数
 10月度:前年同月比152.5%(52.5%増)
 11月度:同110.7%(10.7%増)
 12月度:同86.0%(14.0%減)

 10~12月の各社の業績を見ると、ホンダ、スズキの2社は3カ月連続で前年実績を上回った。最も苦戦しているのはトヨタで11~12月の2カ月連続で前年実績を割り込んでいる。

 ここに挙げた数字だけを見ると、トヨタの‟独り負け”のように映る。だが、自動車業界は新型コロナウイルス禍の初期段階で生じた半導体不足によって大きな打撃を受けており、その反動によって好調な数字が出ているケースもある。

 自動車はコロナ禍に見舞われたことで、半導体の供給不足に加えて中国のロックダウンの影響もあり、厳しい環境に置かれてきた業界だ。現状を正しく把握するには、コロナ前の水準と比較して、今はどの程度回復しているかを見て行く必要がある。

 次のページでは、コロナ禍の影響を取り除いた数字と現在の数字を比較しながら、自動車各社の「真の回復度合い」を見ていこう。