民主党の妨害により
国会は機能不全に

 民主党は、文在寅政権時代には民主主義を装いながら、国会で強行採決を乱用し、民主主義国家にはふさわしくない法律を次々に制定してきた。しかし、尹錫悦大統領の政権が樹立されると、自らにとって不都合な法律は審議を妨害し、韓国経済を停滞から脱出させるための法律や政策も、労働組合の意向を忖度し、妨害している。

 2月7日、東亜日報が国会議案情報システムなどを通じて分析した結果によると、先月までに国政課題の実現に向けて国会に提出された法律の制定・改正案は計276件。このうち、国会本会議を通過した法律は57件(20.7%)に留まっている。残りの219件はまだ国会係留中である。

 一方、政府が独自に修正できる施行令、施行規則は制定・改正が迅速に行われている。政府は先月までに52%にあたる115件の整備を終えた。

 国会で足踏み状態となっている国政課題法案の中には、韓国経済の成功を図り、民生と安全を厚く保護するための法案がある。ベンチャー・スタートアップ創業者の経営権を保護するために1株当たり複数の議決権を認める複数議決権導入法案は、民主党の反対で1年以上国会で議論されている。

 貸借詐欺を防止するための対策の一つである「悪質な賃貸借人名簿の公開」も、昨年の国会の混乱で審議が行われなかった。

 西江(ソガン)大大学政治外交学科の李賢雨(イ・ヒョンウ)教授は「経済危機をはじめ国家が転換期の危機に直面している状況で」「国民が要求し、悩んでいる部分を、より積極的に立法に反映する政策が中心の政党に移行しなければならない」と指摘した。民主党の真摯なる反省を求めたい。