
「業務外の用途で使ったお金を経費に計上するなんて……」真っ当な会社員であればそう考えるのではないだろうか。しかし、独立を目指すのであれば、今までポケットマネーで賄っていた趣味が立派に経費として認められる場合もあるのだ。自分らしさを活かす仕事「自分業」で成功した筆者が、実例とともにその重要性を解説する。※本稿は、尾石 晴『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、ディスカヴァー携書)の一部を抜粋・編集したものです。
見落としがちな
経費の重要性
ここからは、あなたらしい仕事「自分業」(編集部注/お金・つながり・健康の3つの要素を満たし、自分がやりがいや裁量権を持てる仕事)を具体的にどう育てるのか?についてお伝えします。
アラフォーともなれば、これまでの経歴から自分なりの仕事のやり方や知識を持っていますよね。それらを生かしつつ、自分業の種を見つけて育てていくのが理想的です。
その新たなヒントとして、本稿では、具体的なアイデアをお伝えします。これらを「全部やってみて!」というわけではありません。自分の「40歳の壁」の前に並べてみて、使えそうなものを試してみてください。
自分でビジネスを組み立てるというと、つい「どうやってお金を得るか」という点に目が行きがちですが、ここでは、「得るお金」ではなく「出ていくお金」、つまり「経費」から、あなたにフィットする自分業の種を考えてみます。
経費とは、事業を行い、収入を得るためにかける費用のこと。個人でお仕事されているならともかく、会社員の方は「経費」という言葉にネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか?請求書を出して支払いをしてもらったり、自分の出張旅費を精算したり、上司からの経費承認期日を気にしたり。「面倒くさ!」と思うようなやりとりばかりですよね。
かくいう私もそうでした。「経費?精算処理も承認も面倒!」とずっと思っていました(マネージャーのとき、メンバー12人の経費承認をしていたことがあるが、1件ずつ見ると発狂しそうなので「君たちを信じている!」とエンターキーを押していたことも。すまぬ、時効)。