インフレ&金利上昇到来! 騙されないための投資術#7Photo:VCG/gettyimages

底値模索が続くJ-REIT。今後も不透明感は残るものの、分配金の安定感は強く、為替リスクを負わずに「4%」の利回りを狙えるチャンスでもある。果たして今から期待できる銘柄は何か。特集『騙されないための投資術』(全22回)の#7ではオフィス、物流、ホテルなど投資対象別の強弱、この先も期待大のREITの条件について専門家に聞いた。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

投資対象別のコロナ前比較では
オフィスの大幅下落が目立つ

 中長期投資ができる個人投資家であれば、金利上昇によるJ-REITの価格調整は買いチャンス――。本特集#4『「J-REIT」利回り増だが金利上昇の逆風、プロにはできない個人投資家の強みとは?』では三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井翔大アナリストとアイビー総研の関大介氏にREIT相場の見通しを聞いた。

 では、具体的にどんな銘柄に注目すればいいのか。大前提としてJ-REITの投資対象にはオフィス、住宅、物流、ホテル、商業施設などがある。下記は新型コロナウイルス感染拡大前の2020年初と23年2月3日時点を比較した投資対象別の株価の推移だ。

 東証REIT指数も15%下落しているが、目立つのがオフィスの弱さだ。コロナ禍での空室率の拡大や賃料下落が嫌気されて25%も下落している。

 一方、コロナ前水準を維持しているのはEC需要増が追い風となる物流だ。また、意外にもホテルも急回復している。

 果たして今から狙い目の投資対象とは。次ページでは投資対象別の強弱はもちろん、具体的な注目銘柄も紹介する。