腕組みをする管理職の男性写真はイメージです Photo:PIXTA

最近は副業やフリーランスでの仕事を選択する人が増えている。自分のチーム内に、社員ではない、フルタイムで働いていない人がいる管理職も多いだろう。副業やフリーランスで仕事をする人に最大限成果を上げてもらうには、フルタイム社員に対するのと同じマネジメントではダメなのだ。それに気付いていない「昭和の管理職」が多い。今回は、働き方多様化時代にマネジメントをうまくやるコツを解説しよう。(キャスター取締役 石倉秀明)

働き方の多様化に対応した
マネジメントが必要になっている

 近頃、副業やフリーランスなど、複数の仕事をしている人の割合が増えているように実感している人も少なくないのではないだろうか。

 ランサーズ株式会社が出している「新・フリーランス実態調査2021-2022年版」によると、隙間時間に副業をしている人が約420万人、複数の仕事をしているパラレルワーカーが約350万人となっており、2022年現在の日本の就業人口である約6900万人の11.1%ほどを占める。この割合を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれだが、10人に1人が副業や複数の仕事をしていると考えると、一般的になりつつあると言ってもいいのかもしれない。

 そのくらい副業やフリーランスとして働く人が増えてくると、チーム内にそういった働き方をしている人がいる読者も多いのではないだろうか。実際に筆者が取締役をしている株式会社キャスターでも、フリーランスや副業者の人が活躍しているし、キャスターの社員が他の会社で副業をしているケースも少なくない。

 私も今までフリーランスや副業者の人がチームにいて、一緒に仕事をしたことがあるが、フルタイムの社員のマネジメントとはまた異なるマネジメントが必要だと感じている。

 そこでは、部下が全員フルタイムの社員だった昭和の管理職のマネジメントは通用しない。管理職がその感覚、価値観でマネジメントしているようなチームは成果が上がらないのだ。

 そこで今回は、副業やフリーランスなど、フルタイムで働いていない人たちと一緒にチームを作り、そこで成果を上げるために考えるべきポイントを書いていきたいと思う。