なぜ会社の寿命は30年なのか
ロート製薬は目薬以外に何をしている?

 では、なぜ会社の寿命が30年なのかというと、実は事業の寿命ないしは製品の寿命が30年なのです。

 新しい製品が登場して市場が生まれ、売り上げが伸びて企業としての絶頂期を迎え、競争が激しくなるとともにやがて成熟期となるまでのサイクルが、一般的には30年です。そしてこの製品寿命の終末期には、成長が鈍化するとともに誰でも同じような商品を作れるようになることで、以前のようには利益が上がらなくなっていきます。

 百年企業はそうなる前に、つまり製品が成長していてかつ、業界トップ企業として利益が十分に上がっている時期に「次の種」をまいて新たな製品も成長させることで「30年の寿命」を乗り越えます。王子製紙の場合でも新聞用紙のような古くからある商品で巨大なシェアを占める一方で、特殊紙やフィルムなど機能材でも成長しているのです。

 さて、ロート製薬の話をしましょう。ロート製薬も時価総額ランキングは226位とトップ100ではありませんが、日本経済を代表する大企業の一角を占めています。

 そのロート製薬には、3本柱の商品カテゴリーがあります。目薬の他、あと二つは何かご存じですか?