グラフとボールペンPhoto:vpopovic/gettyimages

コンサル業界で圧倒的な存在感を持つアクセンチュアだが、その業績の実態は広く知られているとは言い難い。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、アクセンチュアの国内の売上高や成長率などを明かし、ビッグ4など国内の総合系ファームとの徹底比較を試みた。さらに、日本法人の時価総額も推計したところ、超大手上場企業に比肩する驚愕(きょうがく)の水準となった。BIG4のみならず国内大手SIベンダーすらも凌駕するアクセンチュアの業績を大公開する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

アクセンチュアは前年比25%成長!
売上高はビッグ4全社合計に匹敵

 いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を遂げるアクセンチュア。しかし、その実態はいかほどのものなのか。

 本連載の前回(『アクセンチュアの時価総額はトヨタに迫る21兆円!デロイト、NTTデータに大差をつける理由』参照)では、グローバルにおける上場企業としての全体像と、投資対象として妙味があるかどうかについて分析した。

 今回は分析の対象を日本市場に限定し、広くは周知されていないアクセンチュアの日本法人の業績の“ベール”を実際の数値を基にはがしていこう。

 実際のところ、アクセンチュアの巨艦ぶりはすさまじい。2022年8月期の売上高は、前年比25%もの爆増を記録。さらに、その売り上げはなんと“ビッグ4”の合計に匹敵する水準であることも浮き彫りとなった。

 さらに、今回は財務データから時価総額を推計した。すると、国内の超大手上場企業に肩を並べる水準となったほか、世界で活躍する日本の大手SIベンダーの時価総額にも劣らない驚愕の結果となった。

 次ページでは、アクセンチュア日本法人の実際の業績推移を公開。さらに、ビッグ4やアビームコンサルティング、ベイカレント・コンサルティングといった国内の主要コンサル企業と売上高や成長率などを徹底比較し、アクセンチュアの強者ぶりを明らかにしていこう。