海外の大学に進学する人たちといえば、元々高いレベルで完成した英語力を持つバイリンガルや帰国子女、インターナショナルスクール出身者などを思い浮かべ、「ずっと日本に生まれ育った自分には無理だ」とはなからあきらめてしまう人がまだまだ多いと思いますが、実際にはそんな人たちばかりではありません。
高校まで日本語で日本の教育を受けながらそのレベルにまで英語力を伸ばしていくのに、何か秘訣はあるのでしょうか。
その秘訣を探るため、今回は主に海外大学進学には実績のない公立高校出身者にインタビューを行いました。そして彼らの経験談をまとめていくうちに、次の8つの共通点を見出すことができました。本記事では、そのうちの2つの秘訣を紹介したいと思います。
(1)自分に合った方法で単語力を爆上げする
英語力を上げるぞというモチベーションが確立したところで、一番の大きな壁は単語力です。「単語を知らないと話にならない」というのは今回のインタビューで全員一致の見解です。
日本の大学受験に必要な単語数は4000~6000語と言われていますが、英語圏の大学に行く場合、最低でも8000語以上、レベルの高い大学を目指す場合には1万3000語以上が目安です。生物や化学、歴史に関する文章など、現地の学生と同じレベルで学術的なトピックに対応できる語彙力が求められるため、どうしても難易度は上がります。
では、どうやってこの膨大な単語を覚えるかですが、これは人によってさまざまというのが結論です。というのも、人によって得意な学習方法は異なるため、自分に合った覚え方をするのが一番だからです。
ちなみにこれには、ハーバード大学の心理学者であるハワード・ガードナー博士が提唱した「多重知能理論」が参考になります。ガードナー博士は、人間の持つ知能は8種類あり、人によってある知能が強かったり、弱かったりするので、その人の特性に合わせて得意な方法で学習すれば、その人の持つ能力が大きく引き上げられると唱えています。この理論は世界各国の教育現場やビジネスの世界でも活用されています。8種類の知能をここで紹介しましょう。