最後に、リアクション。

「聞き上手になるためには、いつもの3~4割増しぐらいの気持ちでリアクションしましょう」と申し上げると、皆さんは、「リアクション芸人じゃあるまいし……」と、思われるかもしれません。

 でしたら、「感情表現を豊かにする」というふうに考えるとどうでしょう?

 つまり、相手の話を聞いて「笑う」「面白がる」「驚く」「心配する」「共感する」という感情を、表情でちゃんと表すのです。

 無表情で何を考えているか分からない相手に話を続けることはできません。

 現代人はどんどん表情が薄くなっているように思います。それはやはりパソコンやスマホに向かっている時間が長いからではないでしょうか?

 特に幼い頃からゲーム機やテレビゲーム、パソコンゲームにいそしんできた世代は、その傾向が顕著です。

 電子機器やロボットを相手に、笑ったり怒ったりすることはないでしょう。しかし、人と人とのコミュニケーションにおいては、自分の気持ちを伝えるためにも、相手の気持ちを推し量るためにも、表情はとても重要な役割を果たします。