しらすと大豆が自律神経の調子を整える
心身の栄養補給でストレスを緩和

 睡眠と覚醒のリズムは、ホルモンだけでなく自律神経のバランスにも大いに関わっています。自律神経失調症などの治療で効果を発揮する漢方医療の観点から、心の不調を解消して安眠に導く食材をとり上げましょう。

 漢方では、イライラしたり気分が落ち込んだりするのは、「気(き)」や「血(けつ)」が不足している状態と考えます。そんなときは、しらすがおすすめ。しらすは体に色素がない白い稚魚の総称で、さっと釜茹でしたものは「釜揚げしらす」、それを干したものを「しらす干し」、しっかり乾燥させると「ちりめんじゃこ」と呼びます。しらすはたんぱく質をはじめ、脂質、ミネラル、ビタミンをバランスよく含んでおり、「気」「血」を補って自律神経を整え、ストレスを緩和する効能があります

 また、大豆も「気」「血」「水すい」を補いつつ、自律神経の働きを正常に保つ働きがあり、ストレスによって生じる様々な不調の改善に効果を発揮する食材です。この2つ以外にも、ウナギや牛乳、れんこんなど、自律神経失調症の症状を緩和するといわれる食材は豊富にあり、それらの食材と組み合わせることで、さらなる効果に期待ができます。