午前中から太陽が南中して少し傾きかける時間帯までに「考える系」の仕事に集中して取り組む。16時頃には疲れを自覚するようになるので、そこからは事務処理系の仕事に移行する。こうした時間の使い分けが成果を最大化するのです。

小まめに休憩を取ったほうが
結果的に生産性は上がる

 人間が質の高い高度の集中を維持できる時間は限られています。個人差はあるものの、一般的にはおよそ15~30分程度でいったん集中が途切れます。

 仕事ができる人は、自分が高度に集中できる時間がどれくらいなのかを把握しています。たとえば、20分は高度の集中を維持できるとしたら、「20分仕事をしたら5分休憩する」のサイクルを繰り返します。もちろん調子がよければ60~90分程度デスクに向かうのは可能ですが、その場合、集中が途切れたときの反動も大きくなります。再び軌道に乗るまでに時間がかかり、ペースを乱す恐れがあるのです。

 調子がよくてもあえて小まめに休憩を取る。このほうが結果的に生産性が上がるというわけです。

 まずは自分が自然と集中できる時間の長さを知っておきましょう。人間は意識的に集中できるわけではありません。「あとで振り返ってみると何も考えずに集中できていた」集中とは、このように事後にしか自覚できないものなのです。

 仕事をしていて、そわそわしたり気が散ったりするのは、集中が途切れたサインです。15分で途切れる人は、そのタイミングで休憩を取り、「廊下をひと回りする」「トイレに行く」「コーヒーを飲む」などで気分転換を図ります。自然に集中できないときには、状況にあらがわず、休憩を取るようにしましょう。