誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
人の意見を聞くのはいいこと?
人の話を聞く、他人の意見をとり入れるというのは、よいことだと思われがちです。
ただし、意見は人それぞれ違います。誰かの意見と反対の意見もあるわけですが、すべての意見を聞けるわけではありませんし、とり入れられるわけでもありません。
社会全体でみれば、声の大きい人の意見が耳に入りやすいのですが、その意見は少数派だったりすることも少なくありません。
あちら立てればこちらが立たぬ
大多数のサイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)は黙ったままだからです。こういうことは、意外と意識されていなかったりします。
もちろん、いちばん大事なのは自分の意見だということです。他人の意見はを聞いてもいいけれど、聞きすぎてはいけないし、無条件に従ってはいけない。
誰かの意見をとり入れたとして、その意見に従うということは、ほかの人の意見は無視するということを、つねに頭の中で意識しておいたほうがいいです。
最終的には自分
Aさんの意見とBさんの意見というのは、どちらも真っ当だとしても両立しない。Aさんの意見をとり入れると、結果としてBさんの意見は無視することになるんです。
だから、いろんな人の意見を聞いて、それをすべて反映しようとしたら、身動きがとれなくなってしまいます。
誤解を恐れずにいうと、人の意見をちゃんと聞いてもしょうがない。全部聞き入れて対応しなければいけないということではなく、むしろしてはいけないということ。最終的には、自分自身の意見がなにか、ということが大事なのです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。