ネットメディアで絶賛され、登録者数1万人突破へ

 そして右肩上がりの登録者数に比例するように、私たちのモチベーションもぐんぐん上がっていきました。すぐさま次の目標を登録者数「1万人」に設定し、それがクリアできると今度は登録者数「10万人」を目指す、というように徐々にステップアップしながらPDCA(Plan計画、Do実行、Check評価、Action改善)を回して、目標を設定していくことになります。

 こうした仕事のやり方は、これまでも必要性を感じてはいたものの、日頃の業務に組み込むことが難しく、なかなか実行できていなかったことでもありました。その点、YouTubeは登録者数や再生回数が目に見えてわかるので、目標を立てやすく、検証もしやすいのです。

 登録者数は、徐々に、いわば順調に伸びていった局面と、停滞が続いた局面があります。とりわけ、この1万人、10万人という節目の壁を破るには、きっかけとなる“何か”が必要でした。

 収益化の達成以降も、苦しみながら企画を練り、投稿を重ねることで、登録者数は徐々に増えていきました。けれど、1万人到達はまだまだ先だなと感じていたのです。

 ところが、2021年2月に、急激に登録者数が増えはじめます。いったい何が起きたの?と、事態を把握できず、あたふたしながら要因を探ったところ、ニュースサイトの「ねとらぼ」に取り上げられたことがわかりました。ねとらぼのライターさんが、私たちのYouTubeを見て記事を書いてくださったのです。

 記事のタイトルは、〈「ぶっちゃけAmazonで買った方が安くない?」大手書店チェーン・有隣堂のYouTubeチャンネルが正直すぎて面白い〉というものでした。

 ねとらぼさんの読者と、うちのチャンネルの性質があっていたのでしょう。そこから一気に登録者数が伸びて、あっという間に、1万人を達成しました。

 これは思いがけない出来事で、本当にありがたいと思いましたし、何より、こうやって面白がって見てくださっている方がいることにとても勇気づけられました。

 棚ぼた的な展開ではありましたが、この経験により、今いる場所から大きくステップアップするためには、地道な努力と同時に、何らかの外部的要因も必要だということに気がついたのです。