こういった、商品や人物を見るときに、 “モノ”や“コト(体験)”だけでなく“マインド”にまで着目し、それを自分にインストールする視点は、彼らにとっては当たり前になりつつあります。

生の声「ジェンダーレスとかサステナブルとか、自分が大事にしたいマインドを反映しているアイテムを身に着けたい」
生の声「SHEINは安くて人気だからすごく使いたいけど、労働現境の問題などを考えると、思想的に共感できないから使うの我慢している」

“消費をすることは、思想を身に纏うこと”という意識がZ世代には根付きつつあり、消費する際、Z世代は、そのブランドが持つ思想までよく観察していることが分かります。

一番重要なのは、フラットな目線

 彼らと向き合う際には、彼らと同じ目線を自分の中にインストールするように意識することをお勧めします。一番重要なのは、around20と会話するときの姿勢です。「未来を担う新世代だ!」と持ち上げてみたり、自分より若い世代だからといって子供扱いすることは絶対に避けるべきです。へりくだってすり寄っていくのでも、高圧的に接するのでもなく、フラットな目線で対面するべきでしょう。

 彼らは調和を重んじ、相手に合わせて距離感を調節することが上手です。大人にも分かりやすいように話そうとする一方で、大人間の態度に合わせて本音を話すことを避けたりします。場合によっては、ここまで話してもきっとわかってくれないよな、と判断して、リアルな部分を見せてくれなくなってしまうこともあります。ですから、無駄なプライドを捨て、彼らの世界をリスペクトしながら、企業の方からZ世代の世界に参加していく姿勢を見せることが重要となります。