関係の深い八千代工業を
ホンダが売却方針
ホンダが7月4日に連結子会社の八千代工業をインドの自動車部品大手のサンバルダナ・マザーソン・グループに売却すると発表した。ホンダが165億円を投じてTOB(株式公開買い付け)を実施し、八千代工業株を取得した後にマザーソンのオランダ子会社に190億円で一部株式を売却する。TOBの開始は10月を見込んでいる。
八千代工業(ヤチヨ)といえば、ホンダと最も長く、深い関係を持ってきたサプライヤーだ。現在の主力は燃料タンクとサンルーフだが、かつてはホンダの軽自動車の受託生産を一手に引き受けていた。いわば、トヨタ自動車におけるトヨタ車体、日産自動車における日産車体のような位置付けでもあったのだ。
1947年に「大竹塗装所」として創業し、53年に「八千代塗装」を設立。ホンダ創業者の本田宗一郎氏とヤチヨ創業の大竹家の親交もあり、本田技研工業の指定工場となって以来、ホンダとの関係が続いてきた。2006年にホンダの出資比率が34.5%から50.41%に引き上げられホンダの連結子会社となっていた。