コンビニの王者、セブン-イレブンには死角がある。店舗数の増加が鈍化したことで、強みとしてきた取引先との「鉄の結束」にほころびが見えているのだ。店舗網の拡大が前提となった求心力は遠心力に変わりつつある。特集『セブンの死角 伊藤忠&三菱商事の逆襲』では7月24日(月)から8月6日(日)までの全15回で、セブンの加盟店オーナーや総菜メーカーの動向、ファミリーマートやローソンが親会社の総合商社とタッグを組んで仕掛ける“ゲームチェンジ”の全貌を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
#1 7月24日(月)配信
セブン営業マネジャーは年収1000万円超、新人事制度で給与アップ&ダウンの実例を初公開!
年功序列などの日本型雇用の特徴が残っていたセブン-イレブン・ジャパンの人事制度が今年度から刷新された。新人事制度で給料が上がった人、下がった人――。それぞれの“新給与額”を見ていこう。
#2 7月24日(月)配信
セブン-イレブン永松社長が激白!「2倍以上のペースで店舗拡大」と8割の社員の年収増やす強気の理由
永松文彦 セブン-イレブン・ジャパン代表取締役インタビュー
セブン-イレブン・ジャパンの永松文彦社長は、特定地域に集中的に出店する「ドミナント戦略」の有効性を強調し、2倍以上のペースで店舗を拡大する考えを示した。ドミナント出店を続ける強気の理由や、8割の社員の年収がアップする新人事制度の狙いを永松社長に語ってもらった。
#3 7月25日(火)配信
セブン&アイ創業家・伊藤家の持ち株5580億円に相続問題、「三井物産」が引き受けの公算
セブン&アイ・ホールディングスの創業者、伊藤雅俊氏が3月に死去した。伊藤家は雅俊氏名義を含め時価評価額5294億円もの同社株式を所有しているとみられ、その一部の株式が三井物産に売却されるとの公算が大きくなっている。商社の系列に属さず「等距離外交」を行ってきたセブン&アイHDが、ついに三井物産との提携深化に動くのか。
#4 7月26日(水)配信
ローソン&三菱商事が大勝負!「アマゾンに勝つ新型ECプラットフォーム」の全貌
ローソンと食品卸大手、三菱食品などが、米アマゾン・ドット・コムに対抗し得るインターネット販売のプラットフォームを構築していることが分かった。小売業界を激変させる三菱商事グループの野心的な計画の全貌を明らかにする。
#5 7月27日(木)配信
セブン強さの源泉「食品開発・鉄の結束」に綻び!?中食ベンダーの経営悪化&撤退で揺らぐ王座
セブン-イレブンの最大の強みは食品の開発力だ。それを支えているのが、セブン専用の中食ベンダー63社との鉄の結束である。だが、コンビニの出店鈍化やコロナ禍によってベンダーの経営が悪化。商品開発に制約が生まれ始めている。セブンの強みが発揮できなくなれば、コンビニ王者の地位が揺らぎかねない。
#6 7月28日(金)配信
セブン・ファミマ・ローソン、社員の声に見る真の姿…「年功序列」「三菱商事や伊藤忠に不満」
コンビニ各社は働き方や人事制度の改革に力を入れているが、現場の不満は解消されていないようだ。公表資料では分からない本当の会社の姿を社員の肉声からひもとく。
#7 7月29日(土)配信
伊藤忠の元エース・ファミマ細見社長「コンビニの常識を変える」戦いで打倒セブン宣言
細見研介 ファミリーマート代表取締役社長インタビュー
ファミリーマートが伊藤忠商事の実質的な完全子会社になって2年半余り、両社によるシナジーの“目玉”がついに発表された。細見研介社長は「新事業で5年後100億円の利益を目指す」とし、従来とは別の競争軸でナンバーワンになる決意を示した。ファミリーマートの経営トップに、王者セブン-イレブン・ジャパンに対抗する新戦略を聞いた。
#8 7月30日(日)配信
ローソン竹増社長が激白「売上高を10%以上伸ばす」秘策でセブン猛追へ
竹増貞信 ローソン代表取締役社長インタビュー
ローソンは、コロナ禍というピンチを事業改革のチャンスに変えた。配送サービスに力を入れ、2024年度以降、売り上げ全体を10%以上伸ばそうとしている。「いまが、一番攻めの気持ちでいる」――。就任8年目の竹増貞信社長を直撃した。
#9 7月31日(月)配信
セブンFCオーナーの悲痛な叫び!問題再燃3大リスクは「社会保険料」「留学生雇用難」そして…
コンビニ店舗の現場は不満で爆発寸前だ。コロナ禍を耐え忍んだ加盟店オーナーを、人件費高騰と採用難が襲っている。このままでは、24時間営業に耐えられない加盟店が出てくるだろう。オーナーたちの悲痛な声をまとめた。
#10 8月1日(火)配信
絶頂セブン-イレブンの死角、「食品開発力と調達力」の強みが弱みになり“下剋上”リスク浮上
小売業界はインフレや人手不足で激変期を迎えている。セブン-イレブンは成功モデルを継承し、出店の再加速と食品の開発力で荒波を乗り切ろうとしている。横綱相撲を続けるセブンに対し、新しい土俵をつくって戦いを挑むのがファミリーマートとローソンだ。それぞれ親会社の伊藤忠商事と三菱商事の力を借りて、新機軸を打ち出し、“下克上”を狙う。
#11 8月2日(水)配信
ファミマ&伊藤忠「広告事業」の野望、店舗やアプリを媒体に5年後利益100億円を目指す
ファミリーマートは親会社の伊藤忠商事とタッグを組み、コンビニ店内のディスプレーや、決済アプリに広告を配信し、対象商品の売り上げが1割ほど増えるという成果を出した。5年後に100億円の利益を目指す広告事業の真価と課題に迫る。
#12 8月3日(木)配信
三菱商事の出世巧者、ローソン竹増社長「8年目のジレンマ」と後継者問題の行方
ローソンの竹増貞信社長は、三菱商事で出世街道をひた走った後、コンビニの経営者に転じた経歴を持つ。社長就任8年目を迎え、後任人事に注目が集まる。社長交代時期や次期社長候補、また、竹増氏が古巣の三菱商事に幹部として復帰する可能性などに迫る。
#13 8月4日(金)配信
「セブンにしっかり言わせてもらう」総菜メーカー社長が直言!価格転嫁や収益改善は必須
齊藤正義 プライムデリカ代表取締役社長インタビュー
セブン-イレブン・ジャパンの専用中食ベンダーら63社でつくる日本デリカフーズ協同組合の理事長を務めるプライムデリカの齊藤正義社長に、低収益からの脱却に向けた課題や将来的なセブンとの関係性について語ってもらった。
#14 8月5日(土)配信
災害時の頼みの綱コンビニに、食料安保のインフラ役が「丸投げ」されている不都合な真実
東日本大震災で、コンビニ大手3社は100万個以上のおにぎりを被災地の避難所などに提供した。物流網が寸断されていたため、食料を空輸したコンビニもあった。コンビニは災害時に食料を供給する最大級のインフラといっても過言ではない。だが、食料安全保障を企業の自助努力に頼っている現状に問題はないのだろうか。
#15 8月6日(日)配信
ローソン店内調理「できたて弁当」の人手不足問題、在宅勤務の“アバター店員”が救世主に?
ローソンでは“新しい接客の形”が試されている。モニターを通して、自宅から勤務する約30人の「アバター店員」だ。同店員らと、コンビニ店内で調理する「まちかど厨房」の意外な関係とは。
番外編 8月18日(金)配信
セブン「退職金100万円以上減」も!社員の不信を招いた新人事制度見直しの“巧妙な手口”とは?
セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)が退職金の規定を見直したことが分かった。SEJ が今春に実施した創業以来、最大となる人事給与制度の改革と連動した措置で、退職金が大幅に減少する社員も出るもようだ。ダイヤモンド編集部が独自に入手した内部資料を基に、退職金額に迫るとともに、社員の不信を招いた規定の見直しプロセスについても明らかにする。
Key Visual by Noriyo Shinoda