ダメな上司は「ダークサイド・スキル」で刺せ!修羅場で使える“だまし討ち”のテクニック【書評】写真はイメージです Photo:PIXTA

視野を広げるきっかけとなる書籍をビジネスパーソン向けに厳選し、ダイジェストにして配信する「SERENDIP(セレンディップ)」。この連載では、経営層・管理層の新たな発想のきっかけになる書籍を、SERENDIP編集部のチーフ・エディターである吉川清史が豊富な読書量と取材経験などからレビューします。今回取り上げるのは、多くの中間管理職が頭を悩ませる「修羅場」への対処法を提案する一冊です。

仕事で「どうする?」と困ったときに
役立つ「思考実験」のテキスト

 今年のNHK大河ドラマ『どうする家康』も放送開始から半年を超え、いよいよ佳境に入ってきた。このドラマではタイトル通り、群雄割拠の戦国時代における数々の「修羅場」で、徳川家康が「どうする?」と決断と行動を迫られるシーンが繰り返される。

 織田信長の臣下にあったとされる頃の家康の立場は、現代の会社に当てはめれば、さしずめ「中間管理職」だ。上司の信長は圧倒的なカリスマ性がありつつも、時に横暴な振る舞いをする。家康はそれに振り回されながら自身のポジションを探るが、時に家臣たちから突き上げられる。そんなミドルリーダーのつらさを味わいながら、家康がさまざまな学びを得て成長していくさまが、このドラマの見どころと言える。

 本題に入ると、今回紹介する『修羅場のケーススタディ 令和を生き抜く中間管理職のための30問』は現代のミドルリーダーに向けて、「仕事の修羅場」の乗り切り方を伝授するビジネス書だ。

 主に中間管理職が遭遇する30のケースを紹介しており、読者は各ケースの当事者になったつもりで対処策を探れる。管理職の皆さんは実務で「どうする?」と判断を迫られた場面を想定しつつ、「思考実験」のテキストとして読み進められるはずだ。

 著者の木村尚敬氏は、株式会社経営共創基盤(IGPI)の共同経営者であり、マネージングディレクターを務めている。ベンチャー企業経営の後、日本NCR、タワーズペリン、ADLにおいて事業戦略策定や経営管理体制の構築等の案件に従事してきた(肩書はいずれも執筆当時)。

 本書で紹介されている「仕事の修羅場」は、例えばこんなものだ。