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「趣味系」資格・検定の知識は
新しいビジネスにもつながる
正攻法で攻めるなら、自分の志望する業界に関連するジャンルの趣味系資格・検定(図1)です。もし、あなたが旅行業界志望なら、まず「旅行業務取扱管理者」の受験を考えると思いますが、関連する趣味系資格・検定として「航空検定」「夜景観光士検定」「日本城郭検定」などにもチャレンジしてほしいと思います。
「その業界で働くのに絶対必要な資格・検定」でなくても、プラスアルファで持っておくと仕事の幅が広がったり、新たなアイデアやビジネスにつながったりする資格がどんな業界にもあります。少し視野を広げて、ぜひそういった資格・検定も探してみてください。
一方で、自分の好きなものや興味というよりは、あえて「万人受け」を基準に趣味系資格・検定を選ぶ方法もありです。例えば、国内外のプロ野球や高校野球などの知識が出題される「野球知識検定」は、面接官を務める層の男性の趣味と合う可能性が高そうなジャンルですから、面接で話が盛り上がったり、気に入られたりするきっかけとなるかもしれません。
あるいは、今流行のジャンルを取り入れてみるのも「最先端のものや、今注目されていることにアンテナを張っている」というアピールになります。最近アウトドアや健康系の趣味人口が増えているようですが、キャンプなら「キャンプインストラクター」、サウナなら「サウナ・スパ健康アドバイザー」といった資格があります。
私の場合は、地域の歴史や文化に興味があることから「ご当地検定」をたくさん受けています。ご当地検定は日本中の都道府県にあって、地域独自の文化や習俗などの学びを通じて新たな発見や刺激があることも多いので、自分の興味のある地域の検定からチャレンジしてみると良いでしょう。
ご当地検定に近いものとして最近個人的に注目しているのが、2023年7月に初めて実施された「日本遺産検定」です。文化庁が認定する「日本遺産」の概要や基礎知識を問うもので、一地域にとどまらず、各地の伝統文化や観光名所について幅広く学ぶことができます。また、22年に実施された「くまモン検定」のようなご当地キャラ検定には、街興しといったビジネスでも役立つ出題内容も含まれています。
以前にもお話ししたように、資格・検定は、自分がどのような価値観を大切にしているか、企業や社会にどのような貢献ができるのかを初対面の相手に端的に伝えることのできるツールです。趣味系資格・検定を志望動機と結び付けるストーリーを上手に組み立てることで、面接時の好感度が増すことは間違いありません。