【付録】「29×89」…大きな数の2ケタかけ算の「種明かし」

 インド式かんたんかけ算の「29×89…大きな数の2ケタかけ算」を、数式を使って種明かししましょう。

 それぞれの2ケタの数を十の位と一の位にわけると、次のような数式になります。

 (10×2+9)×(10×8+9)

 この (10×2+9)×(10×8+9)という数式に、数学の「分配法則」の(x+y)×(m+n)=xm+xn+ym+ynを使ってみましょう。すると、次のような数式になります。

 10×2×10×8+10×2×99×10×8+9×9

 つぎに、この数式を赤字にした10×9でまとめると、次のような数式になります。

 10×2×10×8+10×9(2+8)+9×9

 この数式を使って計算を進めると、次のような数式になります。

 10×2×10×8+10×9×10+9×9=100×2×8+100×9+9×9

 さらに、この数式を100でまとめると、次のような数式になります。

 100(2×8+9)+9×9

 この数式の左側の赤字を見てみましょう。この2×8+9は、先ほど説明したステップ(1)の「十の位の数と十の位の数をかけて、一の位の数をたした」数になるわけです。

 2×8+9=16+9=25

 この数式に100をかけるのですから、次のように位が2つ上がることになります。

 100×25=2500

 次に、先ほどの数式100(2×8+9)+9×9の右側の赤字を見てみましょう。この9×9は、ステップ(2)の「一の位どうしのかけ算」になるわけです。

 そして最後に、この9×9と先ほどの数式で計算した2500をたし算すると、答えが出ます。

 2500+9×9=2500+81=2581

 インド式かんたん計算法「29×89…大きな数の2ケタかけ算」を、数式を使って種明かしすると、以上のようになります。


ドリル1の答え:
① ア 12 イ 09 ウ 1209 ② ア 28 イ 16 ウ 2816 ③ ア 22 イ 01  ウ 2201
ドリル2の答え:
① 3081 ② 3025 ③ 1909 ④ 2501 ⑤ 2304 ⑥ 3249