年金世代も手取りは「24年間で37万円」も減少!「手取り激減ニッポン」の様相を呈している年金世代も手取りは「24年間で37万円」も減少!「手取り激減ニッポン」の様相を呈している(写真はイメージです) Photo:PIXTA

『週刊ダイヤモンド』8月26日号の第1特集は「手取りが増える大全」です。最近の値上げラッシュに対抗するには、賃上げを待っていられません。給料は上がらなくても「手取り収入」が増えるワザを会得すれば、足元や老後の生活が安心になります。給料、退職金、年金、パート収入……。あらゆる世代にとって役立つ極意を網羅しました。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)

「手取り」激減ニッポン
現役も年金世代も右肩下がり

 衝撃的な試算結果がある。私たちの額面年収がずっと同じだったとしても、実際に使える「手取り収入」は激減しているという残酷な数字だ。

 下図を見てほしい。これは、額面年収700万円の人における21年間の手取りを試算し、その推移をグラフ化したものだ。給与や退職金、年金に関する手取りの試算をライフワークとしている、ファイナンシャルプランナー(FP)の深田晶恵氏が試算した。

 このグラフを見ると、額面年収はずっと同じ700万円なのに、手取りは2002年に587万円あったものが、23年には536万円へ激減していることが分かる。

 21年間で実に51万円も手取りが減少してしまっているのだ。