その一つ目は、「控除」のフル活用だ。

 私たちの税金は、「受け取った総収入」から「控除」を差し引いた後に残る「所得」の金額に対してかかってくる。そのため、非課税枠である控除をたくさん確保できると、それだけ所得を圧縮することができて節税になるのだ。そしてそれは、手取りアップにつながる。

 先ほど、手取り激減の要因の一つとして「扶養控除の縮小・廃止」を挙げたが、扶養控除もその名の通り控除の一種だ。

 控除はその他に、配偶者控除や医療費控除、障害者控除、生命保険料控除、地震保険料控除など、たくさんの項目がある。会社員の場合、年末調整で見覚えがあるものも交ざっているだろう。

 そして会得したいワザの二つ目は、支払う税金・社会保険料自体を減らすワザだ。

 例えば、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)のように、本来支払うべき税金を非課税にすることができる制度が存在する。そうした制度をフル活用するのだ。

 これら二つのワザは、その存在やコツを知っているだけであなたの手取りを増やせる優れものだ。ぜひマスターしよう。