コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別#3Photo:PIXTA

「AIによってなくなる職業」の代表のようにいわれる税理士。だが、ChatGPTと税理士の共存は可能だ。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全30回)の#3では、税理士のサービスを充実させる活用方法を紹介する。エビデンス(科学的根拠)がないというChatGPTの弱点を補う手法や、具体的なプロンプト五つも公開。さらに、税理士がAIに負けないための業務フローの全体像も開陳する。(パワーコンテンツジャパン代表取締役 横須賀輝尚)

業務が効率化し顧客の支持も上がる!
GPTの弱点を補う秘策も開陳

 現在のChatGPTの実力を考えると、税理士が手掛ける個別税務案件に関する回答を丸投げするのは、まだ難しい。

 だが、ここで活用を諦めるのはもったいない。税理士がChatGPTを使って業務効率を高めたり、税理士事務所の業績向上に寄与させたりする方法は、いくらでもある。

 その代表例が「アウトラインの把握」と「提案要素の抽出」だ。

 一般的な税理士の顧問業務は、基本的にルーティンワークが多く、初めての税務に遭遇することはあまりない。だが、自身の専門外あるいはイレギュラーな案件の相談も、当然ある。

 例えば、近年では会社の利益を確保するための相談の他に、経営者自身の資産形成やその運用についての相談が持ち込まれることも増えている。そんなとき、困ってしまう税理士は多い。企業経営に関する税務は分かっていても、個人の資産形成については専門的な知識が豊富ではないケースが少なくないからだ。

「アドバイスしようにも、どこから手を付けたらいいのか分からない――」。そんなときに、「全体像をつかむ」のにChatGPTは大いに役立つ。

 次ページでは、税理士の業務を劇的に効率化したり、顧客へのサービス向上を実現できたりするChatGPTの具体的な例文(プロンプト)を、一気に紹介していこう。さらには、エビデンス(科学的根拠)の提示がないというGPTの弱い点を補う方法も提示。加えて、プロンプトだけではなく、それらを生かし「税理士がAIに負けないための業務フローの全体像」まで開陳する。