頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「週刊ダイヤモンド」「トップポイント」など数々の書評で絶賛。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。コンサル→ファンド→27歳アンカー・ジャパン入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。

1位思考Photo: Adobe Stock

経営者やマネージャーが学ぶべきもの

 合理と非合理に関連する話として、左脳と右脳の使い分けに触れておこう。

 人間の脳は左右に分かれ、それぞれ別の働きをしているという。

 左脳には言語中枢があり、複雑な事柄を秩序立てて解釈するなどの働きがある。

 右脳は空間的なパターン認識や操作を受け持っている。

 イメージをとらえて全体像を把握するなど、情緒面を担っている。

 広告デザインなどのクリエイティブは経営者やマネージャーこそ学ぶべきだ。

左脳と右脳をうまく使うには?

 決裁者が「なんとなくカッコいい」「こっちのほうが好み」と決めるのは本来おかしい。

 ブランドについて左脳で深く理解し、それを右脳で昇華させる。

 アートは右脳で感情をベースに描いた絵が評価されることは普通である。

 だが、ビジネスにおいてはデザインの美しさだけで売れるわけではなく、プロダクトのよさをどう表現できるかだ。

 大事なのは、お客様に買ってもらえること。

 そのために、どんな表現をすれば、製品の魅力を最大限に引き出せるかを左脳でしっかり考える。

 最終段階で、製品のカラーを少し調整しようというレベルは感覚の世界かもしれないが、そこに至るまでは仮説を持ってある程度決められる。

 だからこそデザインの仕組みを決裁者が学ぶ必要がある。

(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)