近づく「泥濘期」米軍制服組トップ
「残された期間は30日余り」
ウクライナ軍による大規模な反撃作戦は6月初旬にスタートしてからすでに3カ月以上経過した。
8月下旬には南部の一部でロシア軍の第1防衛線を突破したが、アゾフ海に到達してロシア軍を分断し、ロシアが支配するクリミア半島奪還の足場を築くという計画の進捗は予想以上に遅れている。
ウクライナを支援する米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長は9月10日、ウクライナの反転攻勢について、天候要因から残された期間は30日余りとの見解を示した。
秋の「泥濘期」を迎え、戦車などでの進攻は難しくなるためだ。
10月後半以降には、戦線は再び膠着状態に陥ることが予想され、来春にはロシアの大統領選挙が予定されている。9月13日に行われたプーチン大統領と金正恩北朝鮮労働党総書記の首脳会談での「軍事協力強化」もロシア側の“反転攻勢後”のシナリオをにらんだ動きとみていい。