世界秩序の変化の予兆?
国際情勢を見極める必要
米中対立、ウクライナ戦争長期化の下でここにきて新たな国際情勢の展開、世界秩序の変化の予兆とも取れる動きが出てきた。
一つは中国の変調だ。不動産不況の深刻化などによる経済の長期停滞色が強まる一方で、秦剛前外相の解任に続き李尚福国防相が2週間以上、公の場に姿を見せずに至り、習近平国家主席がG20首脳会議に欠席したりなど、政権中枢での異例の動きが続いている。
一方で中国に代わるかのようにインドがグローバルサウスのリーダー国としての存在感を高め、さらには共に世界から孤立するロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が4年半ぶりに会談、軍事協力の強化に動き出した。
世界は分断の構図に加え不安定化、流動化の要素が強まる兆しだ。
日本は自らの立ち位置を改めて確認するとともに、国際情勢を見極め、とりわけアジア諸国との関係をてこに外交を進める必要がある。