メッセージアプリをカスタマーサポートに活用
ヘッドセットを装着したオペレーターがずらっと並び、PCの画面を見ながら問い合わせや注文、クレームなどに対応する─「カスタマーサポート」と聞くと、おそらくこのようなコールセンターのイメージが連想されるのではないでしょうか。
このコールセンターに対して「電話してもなかなかつながらない」「以前の問い合わせを把握していない」「たらい回しにされた」といった経験は誰にでもあるでしょう。
企業にとっては、このようなカスタマーサポート部門は「コストセンター」とみなされ、あまり人件費や設備のコストをかけたくない事情があります。したがって、顧客対応の品質は一向に改善されず、ユーザーの不満も解消されない、カスタマーサポート部門の社員の士気も上がらない……という悪循環に陥ってしまいがちです。
そのカスタマーサポート部門について、メッセージアプリ「WeChat」を活用して顧客とのコミュニケーションの改善を図るBtoB向けサービスが、中国の巨大テック企業・テンセントが展開する「WeChatカスタマーサービス」です。
LINEでも法人向けのサービスとして「LINE公式アカウント」や「LINE WORKS」があり、ユーザーとのコミュニケーションにLINEを活用しているケースはあります。
しかし、ユーザーの立場としてやや抵抗があるのが、個人のLINEアカウントで登録する必要があること。企業や店舗の担当者という「よく知らない人」とコミュニケーションをとるのにプライベートのLINEアカウントを使うのは、少し躊躇するところがあります。
その点、この「WeChatカスタマーサービス」は一歩進んでいて、個人のWeChatアカウントで「友だち」を追加することなく、WeChatでチャットをするのと同じ感覚で企業とコミュニケーションをとることができます。