法政大学・人間環境学部

 人間環境学科のみ。社会科学の視点から環境問題に取り組むというのがウリだが、理系色は薄い。環境を軸に社会科学全般を学ぶ学部と言える。

 2年次に進む段階で、ローカル・サステイナビリティ(地域社会の持続可能性)、グローバル・サステイナビリティ(地球規模の持続可能性)、サステイナブル経済・経営(持続可能な市場経済)、人間文化、環境サイエンスの5コースから選択。

 コースに定員はなく、選抜試験もない。「地方や海外などに行って、自然保護や農業、地域福祉などを体験する」フィールドスタディは学生に好評のようだ。すべての講義を英語で行う「SCOPE(SustainabilityCo-Creation Programme)」も開設されている。

法政大学・キャリアデザイン学部

 キャリアデザイン学科のみ。日本で初めて創設されたキャリアデザインを専門とする学部。「自己のキャリア設計」と「他者のキャリア形成支援」が学びの基軸となっている。

 2年次から、発達・教育キャリア、ビジネスキャリア、ライフキャリアの3つの領域を横断的に学ぶとともに、企業や公共団体などの現場で体験型学習を積み重ねていく。「専門性を身につけるというより、幅広い分野を学んで視野を広げたい人向き」と言えそうだ。

「男女の仲も良いし、団結力がある」とのことで、学生の雰囲気はフレンドリー。

まとめ

 それぞれ、名前からは何を学べるのかわかりづらい部分はあるが、学生の満足度は非常に高い。全体的に「多くのことを総合的に学べる」という傾向が強く、大学入学後にいろいろ見てから専門領域を絞っていきたい学生にはぴったりだろう。

 また、学びたい学問が決まっている学生にとっても、学問の幅を広げることが大きな学びになるのは言うまでもない。気になる学部があった人はぜひ調べてみてほしい。

【訂正】記事初出時より以下のように修正しました。記事中の中央大学・総合政策学部の記述において「国際教養文化学科」と記載をしておりましたが、正しくは、「国際政策文化学科」です。読者の皆様にお詫びいたします。(23年10月17日19:00 書籍オンライン編集部)