また、設定温度を必要以上に低くしないこと、冷蔵庫と壁の間に適切な空間を空けて放熱効果を確保することなども重要です。

 一方で「開閉の回数や開いている時間をできるだけ減らす」は「それなりの効果」が見込める節電術です。気を使い過ぎてストレスを溜めるくらいなら、そこまで意識せずともOKです。

 また、コロナ禍を経て備蓄食料の大切さが意識されることで、メインの冷蔵庫以外に小さな冷凍庫を設置し、そこに食糧を備蓄する人が増えています。この「セカンド冷凍庫」、当然ながら電気代はその分、かさみます。しかも冷蔵庫は大きいほうがエネルギー効率がいいことが多いので「小さな冷凍庫を別で使用する」ことは電気代の視点からはおすすめできません。同様に、家庭内で各部屋に小さな冷蔵庫を置いている人も、大きな冷蔵庫一つにまとめたほうが明らかに節電になります。

LED は白熱電球の
7分の1の省エネ効果!

 現在、家庭用の照明器具としてよく使われている「白熱電球」「蛍光ランプ」「LEDランプ」の3種類のうち、もっとも節電効果が高いのは最新型であるLEDランプです。商品パッケージなどに「60W型」と書いてあるものは、 白熱電球でいう60Wに匹敵するタイプ、という意味であり、実際に使用する電力は実は「8.2W」。 消費電力量は白熱電球の7分の1という、省エネ効果が非常に高い照明器具です。また、蛍光ランプの消費電力も白熱電球の4分の1程度。白熱電球から蛍光ランプに切り替えるだけでも、大幅な節電効果が見込めます。

 節電効果にここまで差があるならば、今すぐにでも白熱電球から蛍光ランプやLEDランプに変更したほうがいいのでは……と考える方もいるでしょう。1つだけ難点があるとすれば、白熱電球とLEDランプで比較すると、単価の差が5~20倍近くもあることです。さらに灯体のみならず、ソケット部分などもLED用のものに切り替えたほうが安心・安全です。

 単価の差を考えると、白熱電球とLEDランプのコストが逆転するのは、年間2000時間使用される前提で試算して約9カ月が過ぎたころです。一方で、白熱電球の寿命は1000時間程度。

 照明器具はあくまでも消耗品なので、まだ寿命が残っている灯体をすぐに切り替える必要はありません。使用中の電球の寿命が切れたときに「次はLEDランプに切り替えよう」と意識する、というイメージで十分です。

 最後に、もちろん必要のない時間につけっぱなしにされている照明ほど、無駄なものはありません。 日中や外出時の電気の消し忘れは、意識してなくしていきましょう。