10月から本番!大混乱必至! インボイス&改正電帳法 最新対策マニュアル#10Photo:PIXTA

業種や企業規模に関係なく、ほぼ全ての取引に影響するインボイス制度だが、再生可能エネルギーの固定価格買取制度は例外。実はインボイス制度によって電気代が値上がりするのだ。特集『10月から本番!大混乱必至! インボイス&改正電帳法 最新対策マニュアル』(全16回)の#10では、その構造を解説していく。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

「週刊ダイヤモンド」2023年9月30日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

インボイスで電気代が値上がり
その背景にあるFIT制度

 電力会社は特別扱いを受けている――。

 インボイス対応に追われている企業の担当者が、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)におけるインボイス対応を聞いたら、ほとんどがそうした感想を漏らすに違いない。

 FITは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電された電気を、東京電力エナジーパートナーなどの電力会社が、国が決めた価格で買い取る制度だ。電力会社は法律で買い取りが義務付けられており、企業が運営する大規模な太陽光発電や風力発電、太陽光パネルを設置して発電する一般の家庭などの認定発電事業者が、電気の買い取り先である。

 買い取り費用は、国民が電気代と合わせて支払っている「再生可能エネルギー発電促進賦課金」だ。

 インボイス対応では、これらの前提と仕組みがあることから、電気代が値上がりすることになった。次ページで、図と合わせて仕組みを解説する。