★子育てとは、子どもに同じことを何百万回も言う生活! 誰がやってもそうなるので、どうせ言うなら楽しく言おう★
【総フォロワー数25万人】長年の教師生活で多くの親と接したなかから生まれた、熱い思いの詰まった言葉を365個掲載した書籍『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』が、あらゆる年代の親に刺さると話題。親力アドバイザーとして名高い教育評論家の親野智可等氏がいま子育て中の人に伝えたいことがあります。
「ほめるのが苦手」という人は多い
「自分はほめるのが苦手」と感じている親御さんはけっこう多いと思います。
そういう人にお薦めしたいのが「部分をほめる」という方法です。
例えば子どもの書き取り帳を見て字の雑さが気になったとき、どう言えばいいでしょうか?
つい「これじゃダメ。書き直し」と言ってしまいがちだと思いますが、これだと子どもはできるようになりません。
偶然上手に書けている字が必ずある
こんなときは、部分に注目してください。
よく見ると、なかには偶然上手に書けている字が必ずいくつかあります。
それらを見つけて「この『春』という字、上手だね」「この『辺』という字のしんにょうは形がいいね」とほめます。
2つ3つと言わず、何個でもほめてあげてください。
これを続ければ、子どもは書くのが楽しみになるはずです。
字もしっかり書けるようになるかもしれません。100%とは言いませんが、そうなる可能性はかなり高いと思います。
どうしても書き直させたい字がある場合は、たくさんほめてから最後に「この字とこの字はもう一度書いてみよう」と言うようにしましょう。
この順番で言われたら、子どもも素直な気持ちで受け入れてくれると思います。
ほめられる部分を見つけ出す
子どもの日記や作文を見たときも同じです。
どうしても文字の雑さや表現の間違いが目につくことが多いと思いますが、まずはほめられる部分を見つけ出してほめましょう。
書き取り帳と同じように、偶然よく書けている字をほめてもいいですし、気持ちが正直に書けている部分や、個性的な表現の部分を見つけ出してほめるのもいいでしょう。
算数でも同じです。
答えが合っていなくても、「図を描いて考えた」「式を書けた」「筆算は合っていた」「くり下がりが書けた」など、ほめられる部分を見つけ出してほめましょう。
至らない部分や苦手なことには目をつむる
勉強以外のことでも同じです。
子どもの絵を見て「下手だなあ」と思うこともあるかもしれませんが、部分に注目すれば「森の緑色がすてきだね」「この犬の顔がかわいい」「馬の足がたくましくて迫力がある」などとほめることができます。
サッカーの試合の後は、「ドリブルのキレがよかったよ」「○○君へのスルーパスがすばらしかった」「全力で走る姿がかっこよかった」「すごくいい声が出ていたね」などとほめましょう。
性格や行動の面でも同じです。
至らない部分や苦手なことには目をつむって、ほめられる部分をほめましょう。
この「部分をほめる」方法は、子どもに対してだけでなく、あらゆる相手・状況において有効です。
もちろん、自分自身に対しても有効です。
なかなかほめられない人は、ぜひ心がけてみてください。
◆本原稿は、『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。