足回りも異なる。専用チューニングのダンパーとコイルを用いて最低地上高200mmを確保しており、タイヤは18インチ。テストの結果ベストマッチだったというクロストレックと同銘柄のオールシーズンタイヤが標準装着される。

 装備類のアップデートも魅力ポイントだ。アイサイトは、ステレオカメラに加えて中央に広角の単眼カメラを備えた最新仕様。認識能力が向上し、二輪車や歩行者の飛び出しにも対応できるようになった。その他、12.3インチの縦長大型ディスプレイを標準装備し、インフォテインメントシステムもグレードアップ。ハーマンカードンサウンドシステムが標準装備される。

 エンジンは1.8L直噴ターボ(177ps/300Nm)。セッティングにもとくに変更はない。2.4L直噴ターボは未設定だ。なお、レイバックの登場と合わせて、レヴォーグやWRX ・S4はD型に進化。装備面でアップデートが図られている。

乗りやすさと静かさが印象的。
自然とドライビングにリズムが生まれる

 レイバックをいちはやくドライブするために向かったのは、新潟県の佐渡島。占有した大佐渡スカイラインというワインディングロードで試した。

 非常に運転しやすく乗り心地がよいことと、操作に対する動きのつながりのよさが印象的だった。スポーティさが持ち味のレヴォーグとは見た目だけでなくドライブフィールにも明確なキャラクター差がある。

 サスペンションはレヴォーグよりもバネレートを低めとするなどツーリング指向に仕上げられている。クロストレックのナックル類を用いてリフトアップしており、サスペンションストロークはとくにリアが大幅に増大した。

 こうした設定では重心が上がりロールが増える傾向となる。それを抑えるために足回りを強化するのが定石。過去の似たような成り立ちのスバル車では、乗り心地が硬くなった例が見受けられた。ところがレイバックはまったく違う。

 乗り心地は想像していた以上に快適。荒れた路面や凸凹を走っても突き上げが気にならず、揺れの収まりもよい。それでいてワインディングやコーナーでのロールは巧みに抑えられている。クッション感と着座感のよいシートも「乗り心地のよさに貢献している」という。