スマホ時代になって、長い文章が嫌われるようになった。そこでコピーライティングの第一人者、神田昌典氏25年の集大成『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』の中から、スマホ時代に対応した「ネット広告で効果的な秘策」を紹介する。
ターゲットを絞った広告
イメージ広告の媒体は、昔からテレビCM、電車の吊り広告、駅など街中のポスター、新聞・雑誌などがあった。
一方、ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)の広告メディアといえば、新聞・雑誌の広告くらいだった。
イメージ広告で使われるメディアは広告費が高く、中小零細企業では、広告費の回収にまで至らないからだ。
しかし、ネット広告では、従来のメディアよりはるかに少額の数百円レベルから出せるようになった。
しかも、広告からLPへ誘導し、そのまま販売できるため、今やネット広告は、顧客獲得の効果的・効率的な手法として確立されている。
ネット広告の最も代表的な2つ
ネット広告は多岐にわたり、各広告への出稿技術や運用技術も高度なため、ここでは最低限知っておくべき知識だけを紹介する。
まず、インターネット広告の最も代表的なものは次の2つ。
●フェイスブック広告
●グーグルやヤフーなどのリスティング広告(検索連動型広告)
特にフェイスブックは、年齢、居住地、職業、趣味などのデータを豊富に持っていることから、ターゲットを絞った広告が可能。
たとえば、JR○▽駅から2km圏内に住む、30代男性だけに広告を出すといった、細かなターゲット設定が可能だ。
リスティング広告とは?
一方、リスティング広告は、ユーザーがキーワードを入れることで、広告を表示できる。
検索エンジンでキーワードを入れるのは、そのキーワードに興味を持っている証拠なので、それに関連した商品・サービスを案内すれば成約率は高まる。
たとえば、検索で「リモートワーク」と入れると「広告」と表示された部分が出てくる。これがリスティング広告だ。
従来のイメージ広告でいえば、駅に掲示されるポスターサイズの広告は興味があろうとなかろうと、道ゆく人すべての目に入る。
イメージ広告の目的は知名度アップだからこれでいい。
しかし、レスポンス広告の場合は、広告から商品・サービスの購入につながらなければ意味はない。逆にいえば、興味のない人に広告を見てもらう必要はないのだ。
駅のイメージ広告の場合、1件、1回いくらと費用が決められているが、ネット広告は課金方式も違い、効率的に費用をかけられる。
クリック課金とインプレッション課金
ここでは、基本的なクリック課金とインプレッション課金だけ覚えておこう。
●クリック課金:「PPC(Pay Per Click)」と呼ばれ、クリックされた分だけ課金される
●インプレッション課金:広告が表示された回数に基づいて課金される
クリック課金は、広告がいくら表示されていても、クリックされなければ費用はかからない。
ネット広告には、グーグル広告のように字数制限があるものと、フェイスブック広告のように字数制限のないものがある。
字数制限がないネット広告でLPに誘導する場合、書き方はメールと同じだ。
ただ、広告の場合、通常のLPと同じボリュームで書くわけにはいかない。詳細が必要な場合は、広告からLPの流れをつくろう。
(本原稿は、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)
『コピーライティング技術大全』は、25年間、再現性実験を繰り返してきた、本物の技術が一冊凝縮。東証プライム上場・現役マーケッター「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長も、「この本は、100万円以上の価値がある!」と評しています。ぜひチェックしてみてください。
【著者】神田昌典(かんだ・まさのり)
日本最大級の読書会「リードフォーアクション」発起人、NPO法人 学修デザイナー協会理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカーの日本代表として活躍後、1998年、経営コンサルタントとして独立。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、“日本のトップマーケター”に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。2018年、マーケティングの世界的権威の「ECHO賞」国際審査員に選出。2019~2020年、古田土会計が評価する「社長の成績表」で2年連続No.1に。現在、ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。おもな著書に『
稼ぐ言葉の法則』『
60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則』『口コミ伝染病』、監訳書に『
ザ・コピーライティング』『
伝説のコピーライティング実践バイブル』『
ザ・マーケティング【基本篇】』『
ザ・マーケティング【実践篇】』、監修・解説書に『
最強のコピーライティングバイブル』などがある。
【著者】衣田順一(きぬた・じゅんいち)
マーケティング・コピーライター、アルマ・クリエイション株式会社コンテンツ戦略室 ディレクター
大阪市立大学文学部卒。鉄鋼メーカーの住友金属工業株式会社(現・日本製鉄株式会社)入社。製造業向けB to B営業と営業企画部門を経験。営業室長、企画部上席主幹(部長級職位)として組織をリード。脳性麻痺の子どもへの対応からテレワーク(在宅勤務)を志向。時間と場所の自由が利く、セールスコピーライターという仕事に出会う。商品の魅力を文章で表現し、クライアントと買った人両方に喜んでもらえる点に惹かれると同時に、営業と企画の仕事との共通点も多く、これまでの経験も活かせると考え、セールスコピーライターになる。現在は、社内の各種ライティングやコピーライティング関連講座の講師を担当。これまで800人以上にのべ3500回以上のコピーのフィードバックを実施。著書に『売れるコピーライティング単語帖』(神田昌典との共著)がある。
【著者・神田昌典からのメッセージ】
本書は、私が25年にわたり実践してきた、ネット・スマホ時代に完全対応したコピーライティング技術の集大成だ。
「焼け野原に立たされたとしても、翌日には紙とペンだけで稼ぎ始める力」を本書で届けたい。
私たちが、長いキャリアにおいて価値を提供し続けるには、読解力に加え、次の4つの力が必要だ。
「どうすれば、情報を正しく判断できるのか?」【判断力】
「どうすれば、自分ならではの価値をつくれるのか?」【思考力】
「どうすれば、その価値を、必要な相手に伝えられるのか?」【表現力】
「どうすれば、広く遠くまで届けられるのか?」【発信力】
このように判断・思考・表現・発信という相互に連動する力、すなわち自分の意志で生きる力については、不当に軽視されてきた。
本書では、この「4つの力」が身につくコピーライティング技術100を初めてお伝えする。
日本の広告事例画像40点以上、図表120点以上を掲載。
紙・スマホ・ウェブに完全対応。
書籍初公開のオリジナルツールも多数盛り込んだ。
私自身、この世界で四半世紀、25年の集大成のつもりですべてをぶち込んだ。
心して読んでほしい。そして現場でとことん活用してほしい。
必ずや今、苦しみ悩みもがいている、あなたのお役に立てるはずだ。
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正直、同業者の私の立場からすると、読者のスキルが“すぐ"に上がるので競合が増え、あまり売れてほしくない(笑)」
「誤解してはいけないのは、“いい文章を書く技術"の本ではなく“ネットで最も成果を上げるためのコピーライティング"に特化している内容なのだ。ここを間違えてはいけない。ちまたにあるコピーライティング本とは根本から違うのだ」
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『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』おもな目次
★はじめに(神田昌典):生きる力の源泉となる、すべての社会人のための国語力
★【解説付】おもなコピーライティング用語105
★本書で扱うコピーライティング技術100
★第1章:コピーライティングで売上が上がる理由
★第2章:インパクトのある見出しをつくる8要素「BTRNUTSS(バターナッツ)」
★第3章:LP・セールスレターは組み立てるもの
★第4章:刺さるコピーの正体はPMM(Product Market Matching)
★第5章:人を動かす文章の構造「PASONA(パソナ)」がウェブ時代に深化した「PASBECONA(パスビーコーナ)」
★第6章:PMMを見出す「PMMサーチシート」
★第7章:成約率を高める32のライティング技術
★第8章:インターネットで活用するコピーライティング技術
★第9章:神田昌典コピーライティング至言29