結果的にすでに書籍版を持っているユーザーが、アプリでも使えるからという理由でabceedと併用するケースも多いという。最近ではabceed上のコンテンツが拡充されてきた中で「abceedで見つけた教材を、紙でも買う」ユーザーも出てきている。

「出版不況などと言われる中で、出版社から新たな収益を伸ばす方法として認知してもらえたことは大きかったです。当初はライセンスを獲得するのにものすごく苦労しましたが、最近では『あの書籍が載っているなら、ぜひ自分たちも載せて欲しい』と出版社側から声をかけていただくことも増えてきました」(幾嶋氏)

ここ数年は教材コンテンツだけでなく、TOEICや英検のオンライン模試もアプリ内で提供しており、累計の受験者数は100万人を突破。“テストのプラットフォーム”としても存在感を広げてきているほか、AI教材と人によるコーチングを組み合わせたスクール事業「ABCEED ENGLISH」も始めている。

2023年3月には人気の映画やドラマを見ながら英語を学べる機能もリリースした。今後の事業成長を見据えて、現在のメインとなっている資格試験対策だけでなく、日常英語の学習などにも使ってもらうのが狙いだ。

3月からは映画やドラマを活用した英語学習機能の提供も始めた
3月にローンチした新機能。日英同時字幕、フレーズ単位での巻戻し・早送り、単語やセンテンスについての解説など英語学習に特化した機能によって、ドラマや映画を見ながら英語が学べる

英語学習の領域はまだまだ変革の余地がある領域だ。直近1年でGlobeeのほか、プログリットやビズメイツが新たに上場。社会的に注目を集める「生成AI」への期待が大きい分野でもあり、OpenAIが投資をする「Speak(スピーク)」のようなサービスを始め、今までにない英語学習体験が生まれ始めている。

「Globeeの社名の由来も『Global Education and Entertainment Company』からきていて、エデュケーションとエンターテイメントを融合するグローバルカンパニーを目指すという思いで立ち上げました。そういった意味では映画機能のようなエンタメの要素も取り入れながら、ビジネス英語や日常英語など幅広い目的での英語学習に使ってもらえるサービスにしていきたいです。まずは日本での事業基盤をしっかり固めることが最優先にはなりますが、その次はグローバルでの事業展開も目標にしています」(幾嶋氏)