「また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うリモートワークの増加によって、時短勤務よりもフルタイムのニーズの方が目立つようになってきました。リリース後から微調整を重ねていった結果、優秀な“時短ママ”向けよりも働くママ・パパ向けのハイクラス転職の方がニーズがあると思い、2020年8月にサービスをリニューアルしました」(上原氏)
現在、withworkには毎月100人ほどが登録している。上原氏は「また登録者や業績に関しては、人材紹介という労働集約ビジネスのため、Webサービスのような指数関数的な伸びはできていません。登録数も量だけ伸ばしても質が低いと意味がないと思っており、あくまで自分たちがサービスを提供できる人たちをいかにピンポイントで集客できるかが大事です」と語り、その視点のもとPDCAを回し続けてきた。
内部での育成は時間がかかりすぎてしまう
創業から1年弱。第二弾の事業として仕掛けるのが、優秀な女性リーダーを社外取締役・アドバイザーとして紹介するサービス「withwork executive」だ。
「日本社会において、女性の就業率は49.8%まで上がり、また出産後も働く女性の数は年々増えています。その一方で、withworkの運営を通じて『活躍したい』想いを持ちながらも、活躍の機会を得られない女性が非常に多い現実を痛感しています。また、育休取得など子育てをしていきたいが、周囲の理解を得られていないという男性の声もよく耳にしています」
「この現状を変えていくために重要なのが、意思決定層の多様化です。私たちはwithworkを運営する中で優秀な女性リーダーたちに出会いました。IT業界では優秀な若手の女性リーダーが多く活躍していることに気づき、彼女たちを社外取締役・アドバイザー候補として紹介することで企業の成長に貢献できると思ったんです」(上原氏)
withwork executiveはビジネスの経験が豊富かつ、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の知見を併せ持つ女性エグゼクティブを企業に紹介し、ガバナンスの強化及びダイバーシティ&インクルージョンの促進を支援するサービス。アディッシュ取締役の杉之原明子氏やマクアケ共同創業者・取締役の坊垣佳奈氏などがすでに登録している。
「スタートアップもそうですが、主な利用企業のイメーズは中堅上場企業やIT化を推進したい地方企業、女性社員の活躍を推進したい中小企業です」(上原氏)