生命保険の加入で
重視すべきは“保障内容”

POINT3 貯蓄と保険は分ける

 保険には、「掛け捨て型」と「貯蓄型」があります。

●貯蓄型保険……万が一に備えながら、将来のための貯蓄ができる保険。

 貯蓄型保険には、
・保険料が毎月引き落とされるので、計画的に貯金できる
・解約したときに保険料の一部が返ってくる
・入院や手術をしなかった場合でもお金が受け取れる
・「もったいない」という気持ちになりにくい
 といったメリットがあります。ですが、マネー本の著者の多くが、「貯蓄と保険は別々に考えるべき」「資産形成のための手段として、貯蓄型保険は向かない」と考えています。

◆マネー本著者が貯蓄型保険をすすめない理由
・途中で解約した場合、支払った保険料の全額が戻ってくるとは限らない。
・保険よりももっと利回りのいい金融商品が存在する。他の金融商品(米国株のインデックスファンドなど)に投資をしたほうがリターンは期待できる。
・保障の割に保険料が高い。
・支払った保険料を大きく上回る満期保険金は期待できないため、資産運用として考えると利回りはよくない。
・ほとんどの貯蓄型保険は、長期的な資金準備を前提としているため、短期的な資金準備をしたい人には向いていない。
・インフレに対応しにくい。

「貯蓄は生命保険でなく、リスクの幅が小さい堅実な投資信託を利用するなどしたほうがいいというのが私の意見です。
 金融商品が豊富な今の時代、生命保険で貯蓄を考えるのは得策ではないと感じます。つまりは、生命保険に求めるものは『保障』部分のみでいいのです」
(横山光昭『年収200万円からの貯金生活宣言』/ディスカヴァー・トゥエンティワン)