②過去の調査で追徴課税を支払った会社
私的な交際費をたくさん使っていたり、売上を抜いていたり、架空の経費を申告していたりした事実があり、しかもそれが意図的だと判断された場合、その後の是正状況を確認する意味でも、定期的に調査が来ます。加えて、調査官の心証が悪い場合も、定期的に税務調査が入りやすくなります。
調査を受けた場合、最終日に調査官の指導が入ります。そこでの心証がよくないと、『本当に改めているか』の確認のため、短いスパンで調査が入る可能性が高まります。
ちなみに、調査の記録は、別の調査官にも引き継がれます。調査官は毎回替わりますが、調査のときには必ず、メモも議事録もとっていて、過去の指摘はすべて税務署に残っているのです。
③売上は伸びたが利益が減った会社
売上が増えると利益も増えるはずなのに、逆の傾向にある場合は、いかにも怪しいと疑われます。利益を意図的に圧縮し、税金をごまかしているのではないかととられるのです。なお税務署は、一社単位での申告書類の整合性・妥当性だけでなく、同業他社との比較も行っています。
同じくらいの会社規模・売上規模の同業他社と比べてあまりにも利益が少ない場合は、「裏に何かあるのでは?」と思われてしまうのです。
(本原稿は『今日もガッチリ資産防衛――1円でも多く「会社と社長個人」にお金を残す方法』から一部抜粋、追加加筆したものです)