個人向け金融サービス「Olive(オリーブ)」をスタートさせるなど、金利復活をにらみ他のメガバンクに先んじて手を打ってきた三井住友銀行。特集『総予測2024』の本稿では、23年4月に就任した福留頭取に、次の一手について話を聞いた。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
24年のポイントは
賃金・物価上昇が持続するか
――2024年の金利や為替をどう予測していますか。
金利はまさにこれからが正念場。賃金と物価の上昇が生まれ、それがしっかりと持続するのかどうかが最大のポイントでしょう。マイナス金利解除については、早くても来春だとみています。
ただ今後、イールドカーブ(利回り曲線)が立ってくるとはいえ、やはり10年物日本国債は今の日本の潜在成長率から考えれば1~1.2%がせいぜいだと思っています。
福留頭取は、19年間にわたり市場営業部隊でキャリアを積んだマーケットのプロだ。金融政策の節目となりそうな24年を、どのように見通しているのか。次ページでは、金利や為替、地政学リスク、注目集まる「Olive」(オリーブ)の評価などについて、話を聞いた。