やせたいのであれば、料理をする際、目分量ではなく、できるだけスプーンやカップを使って何をどれだけ入れているのか確認するようにしてみてください。砂糖はもちろん、油、調味料、ごま、小麦粉など、普段何気なく使ってしまっているものにはカロリーがとても高いものがたくさんあります。たとえばマヨネーズは大さじ1杯で80kcal、ごまは大さじ1杯で51kcalもあります。

 日頃から計量スプーンやカップを使っていると、自分が作っている料理にどれだけカロリーがプラスされているのか、ちゃんと認識できるようになってきて、自然と使いすぎに注意するようになります。

 実際、「たいして食べていないのに体重が減らないんです」という方に食事内容をうかがってみると、調味料を使いすぎている人が多く見受けられます。また、栄養指導の際、計量スプーンを使って調味料のカロリーをお伝えすると、あまりの多さに驚かれる人も少なくありません。ソースやマヨネーズなど、「もっと使っている」とおっしゃる方もいます。

 まずは計量スプーンやカップを使う習慣を身につけましょう。

冷蔵庫の中の「栄養」が、すでに偏っている

 栄養指導をしていると、「そんなに食べていないのに、なぜか太るんです」とおっしゃる方が少なくありません。でも、よくお話をうかがってみると、必ず何かしら太りやすい原因があるものです。

 太る原因の意外な盲点になっているのが、「栄養素の偏り」。

 私たちの体は、さまざまな食品を食べて幅広い栄養素をとることで代謝がよくなり、太りにくくやせやすくなるようにできています。ですから、日々口にしている食材に偏りがあると、栄養素も偏り、食べている量の割に、どうしても太りやすくなってしまうのです。

 もしあなたが思うようにやせないと感じているなら、まずは冷蔵庫の中身をチェックしてみましょう。冷蔵庫を見れば、あなたの食生活の問題点が自然と見えてくるはずです。

 そのとき役に立つ合言葉が、「かきくけこ、やまにさち」です。

 ひとつひとつの言葉の意味は、か→海藻、き→きのこ類、く→果物類、け→鶏卵(卵)、こ→穀類・いも類、や→野菜、ま→豆(大豆)類・種実類、に→肉、さ→魚(魚介)、ち→チーズなどの乳製品・牛乳。

 これらの食材をすべてバランスよく食事に取り入れていれば、栄養素の偏りもなくなり、自然とやせやすい体になっていきます。

 さっそく冷蔵庫の中身をすべて出してテーブルに並べ、「かきくけこ、やまにさち」がひと通りそろっているか、特に多い食材や不足している食材はないか、確認してみましょう。

 冷蔵庫は「食べたいものを入れておくところ」ではなく、「自然とやせるための健康資産を蓄えるところ」と考えるようにしましょう。