評価に納得できないときは対話が重要
上司から自分に期待する点を聞こう

 では、あなたが評価に納得がいかない場合、文句も言わずただ我慢したり、泣き寝入りしたりするしかないのでしょうか。

 そんな時に大切なのは、上司の立場を踏まえて対話をきちんと行うことです。

 例えば、タイミング。前述の通り、期末の評価のタイミングでは、変更は難しいのが実情です。ならば、前段階である日常において、上司と評価の状況について対話をしてみましょう。

 ここで言う対話とは、単なる会話や日々のコミュニケーションではありません。上司があなたに期待することを言葉にしてもらいましょう。評価の前には、必ず期待があります。期待値(目標)があるからこそ、結果の評価が可能になります。ということは、まずは上司が期待していることを知らないと始まりません。

 特に、行動面の期待を明確に伝えてくれる上司は少数です。だからこそ、こちらから聞くというスタンスが意味を持ちます。せっかく頑張っても、上司の求めていないことであれば、それは評価されません。

 レストランで例えるとこんな感じです。あなたは、よく行くレストランに来ています。前日にシーフードを食べたので、その日はお肉が食べたい気分です。

書影『評価される人になる技術』(ぱる出版)『評価される人になる技術』(ぱる出版)
岡田洋介 著

 そこで、期待をこめてハンバーグを注文しました。ところが、あなたが来ていることを知ったシェフは、新鮮な海鮮が入荷されたので、良かれと思ってシーフードフライを作って提供しました。あなたはこのシェフを評価できるでしょうか。

 これが実際の職場でも起きています。上司の期待を理解せず、良かれと思って自分のエゴを突き通して完遂し、それが評価されないことに文句を言うのがそれです。

 あなたは評価を上げたいがために頑張ったはずなのに、結果として、評価は下がってしまいます。この悪循環を断ち切るには、上司が求めている期待を理解することがとても大切です。