「売り手市場なのに内定がとれない!」焦る学生の就活力アップに役立つ、たった一つの習慣内定を取れる人、取れない人の「差」はどこで出るのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

売り手市場だと言われる2025年卒の就職戦線。とはいえ、すでに内定を複数持つ学生と、内定がまだない学生との格差は依然生じている。その「就活力」の違いとは一体何なのか。人気企業の採用から育成までを支援するダイヤモンド・ヒューマンリソースの採用コンサルタント・福重敦士氏が、2025年卒の就活を振り返ってその実際を解説する。

内定をとれる人と取れない人の違いは
「動画」を何十本も見ること?

「売り手市場」と言われる25卒の就活で、すでに内定を取れた学生とまだ取れていない学生を分けるもの、それを「就活力」と呼ぶとすれば、私が見る限り、就活力イコール「継続できる活動力」です。

 いまや、オンラインで簡単に企業の情報が手に入る時代です。各企業のホームページには、その企業の紹介動画があり、就活支援サイトに行けば、企業紹介の動画がわかりやすくまとめてアップされています。まずは、企業の話を聞くことが大切です。それも、聞いた内容を誰かに伝えたり、教えたりすることを前提に動画を視聴するのです。そうすれば、注意深く、集中力をもって、動画を視聴することができます。動画を通じて企業の概要が頭に入りやすくなり、理解が深まります。

 ただ、ひとつ注意点があります。日頃、学生の皆さんはユーザーフレンドリーに編集され、洗練された動画を見慣れていると思います。それらと比べると、企業紹介の動画は決して見ていて面白いものではありません(中にはそうでないものもありますが)。しかし、多少退屈に思えたとしても、何十社も視聴すると、自分がどの業界に行きたいか、どういう企業が自分に向いているのか、などの土地勘が掴めてきます。

 ほとんどの学生は、「まず、たくさんの企業をを知ることが大切」ということは理解できています。またそのために、「退屈でも、我慢して20分程度の企業紹介の動画を見る」ことも実践できます。ただし、これを継続できる学生となると、そう多くはないのです。そして、そうそう多くはない、何十社もの企業の動画を見続け、自分の中に落とし込める人が「就活力」のある人の素地だと考えます。