持続する力が差を生み出します。簡単に思える行動でも、この企業研究の地道な努力を積み重ねられるかどうかが、後々結果に関わってくるのです。たとえて言えば、勉強の得手不得手に似ているかもしれません。勉強ができる人は、短時間の積み重ねであっても勉強し続けることができる人です。それは習慣化できるかどうかということに尽きるでしょう。

 就活力のない人は、無理のない量を毎日やり続けることをせず、先延ばしにし、あとでまとめて一気にやろうとします。膨大な量のビデオをまとめて見るのは至難の業であり、そうやって見ても内容は頭に入ってきません。結局、企業研究が疎かなままES(エントリーシート)を書いたり、付け焼き刃の企業研究で面接に臨んだりしてしまうのです。

 内定をいくつも取っている学生は、企業研究をしっかりし続けながら、動いているうちにさらにより質の高い情報が手に入り、面接への準備も万端にできています。内定を取ってもさらに動き続けているうちに、次の内定も、またその次の内定も取れているといった、好循環を作り出しています。内定を取ろうと思って取りに行くのではなく、動き続けていれば取れてしまうのです。

「慣れ」が面接の成功のコツ
偏差値や環境のせいにしない

 企業紹介の動画を見続けることは、決して天才にしかできない行動ではありません。それを丁寧にやった学生が内定を取れているのです。よく内定が取れないことを、大学の偏差値や環境のせいにする人がいますが、これは違います。

 たとえば、「偏差値が高い」大学の出身者でなくても、動いている学生は内定を取れています。反対に、「高偏差値」の大学出身者であっても、動いていない人は取れません。企業研究をはじめ、就活は動き続けること、活動量の多さこそが最も大きな成功要因だと考えます。

 いくら企業研究を地道に続けたとしても、「肝心の面接で自分は人にうまく話をすることができない」と嘆く人がいるかもしれません。基本、人は他人に話をするのは得意ではありません。話すのが上手な人というのは、単にその環境に「慣れている」だけです。