『まんがでわかる 7日間で自己肯定感をあげる方法』53ページ『まんがでわかる 7日間で自己肯定感をあげる方法』(c)著者:根本裕幸/まんが:森下えみこ/あさ出版

思春期の恥ずかしい出来事と対峙する
それだけで大きな一歩

 2日目は思春期の自分に意識を向けていきました。

 思春期とは、小学校の高学年くらいから高校生までを指します。精神的にも肉体的にも子どもから大人に変わっていく時期です。カウンセリングをしていると、思春期に起こった些細な出来事がきっかけで、大人になっても人間関係に異常なほどに気をつかい、疲れてしまっている人に出会うことがよくあります。

 思春期の頃は誰しも自意識が高まって敏感になって、周りの人の外見や行動だけでなく、「周りからどう見られているか」「どう思われているのか」を異常に気にするようになります。思春期の頃の自分を掘り下げていくと、高い確率で人間関係に敏感すぎる自分、人目を異常に気にしすぎてしまう自分をつくったきっかけに出会えます。

書影『まんがでわかる 7日間で自己肯定感をあげる方法』『まんがでわかる 敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』(あさ出版)
著:根本裕幸、まんが:森下えみこ

 まんがで紹介したワーク(1)では、中学・高校時代に経験したショックだった出来事を質問しました。大人になってしまえばたいしたことないと感じることでも、思春期の頃は大事件です。些細なことがきっかけで、すっかり自信を失ってしまうことは少なくありません。そのまま大人になってもひきずり、萎縮して敏感になり、人間関係で消極的な姿勢をとるようになる人が多いです。

 ワーク(2)では、中学・高校時代の恥ずかしい経験を思い出しました。恥ずかしかった経験を思い出すことは、決して気持ちのいいものではないでしょう。でも思春期の恥ずかしい体験が「敏感すぎる自分」のもとになっている可能性は大いにあります。

 まず過去を掘り下げ、素直に感じること、それが自己肯定感を高めることにつながります。ありのままの自分を認めるために、ありのままの自分を感じましょう。ただ感じるだけでかまいません。「そういうことがあった」と思うだけで今は十分です。