結局はタイミングが全て
ずっと賃貸暮らしはリスクも

 しかし今後となると、「当面3年で2割程度上昇するが、その後は分からない」と私は言っている。新築マンションの用地価格と建築費が3年先までもう決まっているから、この予測はある程度確実だが、もちろん100%というわけではない。「不動産価格が下がるかもしれない」と思っている人には、不確実であることに変わりはない。

 家賃補助があっても購入するかどうかの判断は、要するにタイミングがすべてになる。「家賃補助がいつまであるから」などと言っていたら、その人はいつまでも決断できないし、そのタイミングがベストである確率は高くはない。それよりも、当面相場が値上がりすると思うなら、早く購入すべきということになる。

 購入時期を遅らせるリスクについて整理しておこう。まず、家賃相場は現在上がっており、これは稼働率が高いからで、今後も東京圏では家賃が上がる公算が高い。一方マンション価格は今後も上がるので、購入時期を遅らせると高くて買えない可能性も出てくる。

 45歳になると、原則住宅ローンが35年組めなくなり、月の返済額が上がる。たとえ組めても、定年を迎えて年収が減る中、多額の住宅ローンの支払いが残ることになる。また、老後に賃貸を借り続けるとオーナーが嫌がる(部屋で死なれるのが困るからだ)ので、借りられる部屋が限られる。賃貸住宅は分譲住宅よりも断熱仕様などが低いので、冬寒く、病気がちになり、平均余命が短くなりやすい。

 これ以外の基本的な情報も理解しておこう。持家と賃貸では、一生の住居費は賃貸の方が50%多くなる。ローン金利が違うので、これだけで約30%のコスト差になり、それ以外に税負担の違いもあるから、確実に50%増となるのだ。これが家賃補助である程度拮抗することになってしまっている。また、支払期間でも35年ローンと余命50年以上の賃貸では、同じだけの差が出る。