“推し活”の延長にギャンブル
海外の試合でも手軽に観戦

 そうはいっても、自分はギャンブルとは縁遠い、と思っている人も多いかもしれない。

 だが、自分の好きな選手やチームのグッズを買ったりして、熱心に応援しているスポーツファンは少なくないだろう。そのような人たちがスポーツベットの存在を知れば、いわば推し活の一種として、ギャンブルを始めるきっかけは十分にある。

 昔の日本映画のように、入れ墨ふんどしのヤクザに囲まれて丁半博打に参加するというのは相当ハードルが高いが、今はそうではない。

 スポーツ選手やチームの推し活が、ギャンブルのドアオープン商品となり、スポーツベットから本格的なギャンブル依存症という病気になってしまう……そんな可能性は決して低くないと思う。

 海外で行われるスポーツの試合では、スポーツベットの会社(ブックメーカー)がスポンサーについていることがよくある。日本では一般的ではないが、それでも近頃はチラホラ見かけるようになってきたと感じる。

 私は格闘技が趣味で、自分でやったり観戦したりするが、つい何年か前まで大みそかに地上波生放送されていた格闘技イベントも、昨年までブックメーカーが主要スポンサーの一つとなっていたようだ(コンプライアンスが厳しいテレビ中継がなくなったので振り切ったのだろう)。実際、ブックメーカーのスポンサー料は、けた違いに高いと耳にする。

 このように広告を出している会社は、その多くがオンラインでサービスを展開している。現代はスマホ一つで、世界中の試合を観戦することができ、そうしたブックメーカーが提供するスポーツベットにもアクセスできる。

 都内の闇カジノや、マカオやラスベガスなどの海外に行かなくても、手軽に手元でピピッとギャンブルに乗り出せてしまうのだ。これが現代のスポーツベットのハードルの低さ、そして怖さである。