電子、オーディオから
図書館まで……私の読書法
また私はオーディオブックも活用しています。オーディオブックの長所は「ながら聞き」ができること。家事をしながら、あるいは散歩やランニング、ドライブなどの移動中は、オーディオブックが便利です。
暇つぶしに、電子書籍や紙では読まないようなものを聞くこともありますし、ある本を急いで読みたいときに、電子書籍や紙の本を持っていても同時にオーディオブックで耳から聞くことも多いです。逆に、オーディオブックで聞いた本を文字でも読みたくなって、電子書籍や紙の本を購入することもあります。特に、仕事で関係する本はそのような傾向があります。
オーディオブックの配信サービスはAmazonの「Audible」を使ってきましたが、現在はオトバンクが運営する「audiobook.jp」も併用するようになりました。オトバンクの創業者・上田渉さんと知り合ったことがきっかけですが、対応する書籍タイトルの品ぞろえがAudibleと違うことや、同じタイトルでも音にこだわっていると聞いたからです。実際、Audibleにはなかったタイトルがあり、重宝しています。月額料金は余計にかかりますが、お茶代や飲み代を少し我慢して利用しています。
オーディオブックになっていないタイトルも、スマートフォンを使って電子書籍を読み上げさせることが可能で、「Kindle」でダウンロードした本を「Alexa」アプリで読み上げるなどの方法があります。ただ、私は読み上げの人工音声が気に入らず、あまり使っていません。しかし「むしろこの声の方がいい」と、読み上げさせて聞いている友人もいるので、人により好みが分かれるようです。
「dマガジン」や「楽天マガジン」などの電子雑誌も利用しています。これらのサービスはサブスクリプションで読み放題なので、女性誌やニッチな分野の専門誌など、普段、紙の雑誌では絶対に読まないようなものも読んでみています。電子雑誌に限らず、サブスクリプションの読み放題で普段読まないものも読めることは、思わぬ発見、「セレンディピティ」にもつながります。
セレンディピティといえば、近頃は図書館の価値も再発見しています。見知らぬ本との出合いという意味では大きな本屋も悪くありませんが、本屋には昔の本が少なく、あっても売れた本、有名な本など古典として確立しているような本しかないことが多いのです。図書館には、正直あまり売れず、当時は評価されていなかったような本もたくさんありますが、それらを今見ると、時代背景なども含めて面白く感じるのです。