不変の「原則」で人の心を
動かし相手を引き込む
3冊目にお薦めするのは、デール・カーネギーの『人を動かす』(創元社)です。この本の初版は1936年。名著だとは聞いていましたが、私が読んだのは最近です。今まで気づかないうちに自分でも実践していた人との付き合い方が、この名著には、いくつもの「原則」として載っていました。もっと早く読んでいればよかったと思います。
人が人に何かをしてほしいときには、一方的にしてほしいことを言うより、一緒に考え、相手の口から何をすべきか言ってもらった方がうまくいくと言います。『人を動かす』には、こうした人の心を動かし、相手を引き込む方法が、事例となるエピソードとともにたくさん書かれています。
「若いうちは人から動かされることはあっても、“人を動かす”機会なんてあまりないだろう」と思うかもしれませんが、上司、チームや組織を動かし、会社を動かすこと、また顧客を動かすことも“人を動かす”ことに他なりません。身近な友人やパートナー、家族を動かすことにも、この本の原則は応用できます。
この本も初版発行から時間がたち、エピソードの一部はやや古くさいと感じられるかも知れませんが、その芯となる部分は、人付き合いにおいて不変で、今でも参考になる本だと思います。
最近の私は、電子書籍を読むことが多くなっています。タブレットやスマートフォン、PCなど、どこでも、すぐに読めるからです。また、検索性が高く、ハイライトやしおりなどの機能もあり、後から内容を再確認するときにも便利です。
と言いつつ、紙の書籍も買います。紙の本はやはり、読みやすさには一日の長があります。特に図解が多いものやデザイン系の書籍は紙で買います。特に横長の本は紙で読むに限ります。また、パラパラとめくって特定のページを見つけたいときにも紙の本が重宝します。