残す紙は6つのカテゴリーに分けて保管する
――必要かどうかわからない書類は、発行元に電話で確認したほうが早いというアドバイスは「確かに!」と思いました。
石阪:片づけレッスンをしていると、旦那さんが溜め込んでいる封を開けていない書類とか、本人自身もわからない書類がいっぱい出てくるんです。そういうときは、その紙に書いてある発行元に電話して「こういう書類が届きましたけど、これは何のために必要な紙ですか?」って聞けば答えてくれます。
それがただの案内やお知らせだったら「もう送らないでください」と言えばいい。通販会社のパンフレットも一度買うとずっと送られてきますけど、電話して止めてもらったほうが紙とお金の無駄遣いも減ります。
逆に、何かの申込みや申請、提出に必要な紙は、本にも書いた「マネー」「健康」「暮らし」「教育」「取説・保証書」「未処理」6つのBOXに分けて保管します。子どもがいない人や子育てが終わった人は「教育」も必要ないです。
――その6つのBOXは、1000軒以上を片づけた経験から最終的にたどりついたカテゴリーなんですね。
石阪:そうですね。いろんなお宅を片づけてきて、どんなに散らかっていても対応できるのがこの6つのBOXです。多分、会社の経営者だったら必要な書類の仕分けって絶対やるんですよ。会社員でも「金目の紙」は会社で経費精算とかするはずなので、ちゃんと管理していると思います。それが家庭の経営になるとやらなくなる。そこをやるかやらないかが、お金持ちになるかならないかの差だと思います。
だから私の生徒さんには、要るか要らないかわからない紙は「まず1回、電話してみて」とお願いします。1回電話して紙の問題が解決すると、どんどん電話魔になっていきますから(笑)。モヤモヤしていたなぞなぞを解くようで面白くなるんですね。旦那さんもわかっていない、封が閉じたままの書類をすべて確認した人は、「コナン君になったみたいな気分です」と言ってたくらいです。
――見もしないチラシも毎日ポストに入っているのでうんざりします。スマホに流れてくるDMも膨大なので要らない情報が多すぎますよね。紙はまだ仕分けしやすいですけれど。
石阪:そう思います。世の中は、情報で私たちを思考停止にして何かを買わせようとしてるんじゃないか? と思うくらい(笑)。だから片づけ講座の生徒さんも、すぐ私に答えを聞いてくるんですよ。「これって要ると思いますか?」って。
だから私は「まず調べて」って言っています。そうしないと、すべて誰かが答えを教えてくれると思って、間違った情報にだまされてしまうので。実際、だまされた生徒さんもいっぱいいるんですよ。