「良い質問だね」と言われることが多い人もいれば、そもそも質問できない人もいる。的確に質問できる人が重用されていく一方、質問できない人からはできない理由が次々と挙がる。どうすれば「良い質問」ができるのだろうか。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)
的確な質問をする人は出世する!
「良い質問」ができる人の特徴とは?
対話や会議で、質疑応答はつきものだ。
この質問する機会は、容赦なくビジネスパーソンの実力をあらわにする。
「それは気付かなかった」と周囲をうならせる質問をする人もいれば、「何を聞きたいのか分からない」と疎んじられる発言者もいる。中には、質問しているのを見聞きしたことがないという人も職場にいるのではないだろうか。
良い質問者は、不明瞭な点や懸念を浮き彫りにし、新たな視座を与え、議論の進捗を加速させる。
一方で、要領を得ない質問者もいる。中には、何一つ貢献していない、質問しない参加者もいる。
私はさまざまな企業の役員、管理職向けに能力開発プログラムを実施している。理屈や理論の解説を行わず、ひたすら演習を繰り返して、スキル発揮力を高める内容だ。演習と演習の合間も、説明をしないで、問答により進行していく。
進行役が質問をして、参加者が答えていくこともあれば、参加者が質問をして、他の参加者や進行役が答えて進めていくこともある。
20年来このプログラムを実施しているが、的確な質問の回数が多い人は、この間、次々と職位を高め、大きな組織のリーダーとして活躍していることに、私は注目している。
質問力の高い人は、組織の課題を見極めて解消し、組織の発展を担うリーダーなのだ。
では、どうすれば「良い質問」ができるのだろうか。