仕事、家事、育児…日々、多くのタスクに追われて疲れ切っている女性は多いが、そんな状態では「人生に挑戦」することも「勇気ある女性」になることもできない。自分の心と体を健康にするために必要な方法を提案する。※本稿は、レシュマ・サウジャニ『完璧じゃなくていい、勇気ある女になろう』(海と月社)の一部を抜粋・編集したものです。
燃え尽きないように
エネルギーは満タンに!
わたしが知っている女性の多くは、疲れきっている。やらなければならないことが山ほどあるから。仕事もすれば、母親、友人、娘、相談役もこなし、家族の健康に絶えず気を配り、ペットの世話をし、旅行の計画を立て、スケジュールの管理をする。そのうえ、自分のことより他の人のことを優先しようとし、それら全部をこなそうとするのでストレスがたまる。
これでは燃えつきて当たり前だ。
とはいえ、いい傾向もある。燃えつきるまで頑張る人がほめたたえられる時代は終わった。
かつては、いくつもの用事を同時にさばいたり、休暇中だろうが風邪を引いていようが週に7日、1日24時間仕事をしたり、カフェインとエネルギー補給食だけで乗り切るのがすごいことだと思われていた。でも、もうそんな時代ではない。今では、身も心もすり減らすワーカホリックよりも、健康のほうが重視される。
メディア界で最も影響力のある女性のひとり、ハフィントン・ポスト創設者のアリアナ・ハフィントンも、大ベストセラーとなった著作『スリープ・レボリューション』(日経BP)で、睡眠の力について書いている。フォーブス誌が世界で52番目にパワフルな女性と認めているアリアナの使命は、成功するための究極の秘訣のひとつを証明すること。その秘訣とは、「じゅうぶんな睡眠をとる」。
わたしはじゅうぶんとっている。あなたは?
疲労は生産性を失う。わたしたち自身だけでなく、経済にも何十億ドルもの損失をもたらしている(正確には年間4110億ドル(約59兆6000億円))。疲労だけじゃない。ストレスも、肥満や心臓病などのさまざまな病気を引き起こしている。言うまでもなく、疲れはてていれば、外見も気持ちもボロボロになっていく。わたしが「女性と勇気について本を書いている」と話すと、アリアナは「燃えつきてしまったら、勇気なんか出せない」と指摘した。