多少の失敗で
すぐに諦めるのはNG!
3つ目の失敗パターンは、「過去の失敗を引きずり、新商品の企画・開発に踏み出せなくなっている」というものだ。
「あの手この手」で工夫した新商品が鳴かず飛ばずだった場合、採算が取れないと判断し、企画・開発を中止する企業もあるだろう。
だがその一方で、顧客ニーズの変化に伴って、過去に失敗したアイデアが役立つ可能性も十分にある。諦めずに続ければ、新しいアイデアが浮かんでくることもある。そのときにチャンスをつかみ損ねないためには、試行錯誤を重ねながら、地道に顧客と向き合い続けることが求められるという。
「商品開発で重要なのは、継続してチャレンジすることです。どうすれば顧客の課題や困りごとを解決できるのか、仮説を立てて検証する。もし失敗しても、『なぜダメだったか』を分析する。これらを重ねることで、従来とは違うアイデアが浮かんでくることもあります。うまくいかなくても地道に続けることが重要なのです」
ヒット商品は一朝一夕には生まれないのだ。
いかがだっただろうか。自社の体制が今回紹介した3パターンに該当するという方は、大崎氏の提言を参考に、組織の在り方を再考してみるのも手だ。
なお「学びの動画」の特集『キーエンス流 営業・企画・戦略の強化書』では、この3パターンの他にも、商品開発で失敗しがちな組織の共通点を紹介している。本記事で興味を持った方は、ぜひチェックしてみてほしい。